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MACHIDA YOUICHI

町田 洋一

光東株式会社

光営業所

HISAYUKU YOSHIHIKO

久行 義彦

時盛建設株式会社

土木部

PROJECT 02

自社アセットを生かした「情報収集」の場づくり。公共性の高い“土木”という事業に誇りを持つ。

営業所長 × 時盛建設(クライアント)

山口県立下松高等学校内、災害防止のための施設整備に関わる建機レンタルプロジェクト。447mにおよぶ擁壁(ようへき)をはじめとした防災工事の支援である。
「同じ条件の現場は二つと無い」という土木現場において、プロジェクト始動後に生じる新たなクライアントニーズにどう対応するのか。
「光東独自のアプローチ」と「土木業界の展望」に迫る。

クライアントの課題をつかむ。
「品質」と「騒音対策」へのこだわり。

花田英史 対談の様子

町田

元々は時盛建設さんから工事に関するお声掛けをいただいて、それから「何が必要なのか」を順に相談していきました。仮設ハウスをはじめ、発電機、バックホー(ショベル)、水中ポンプ、そして新商品のバキュームローダ(汚泥吸引機)。プロジェクト始動時は仮設ハウスだけでしたが、始動後に随時必要なものを用意させていただいたと記憶しています。

久行

昔からわがままを言ってばかりでしたが、光東さんはそれらによく対応してくれるので助かっています。現場で「こういう機械が欲しい」と言えば、もし自社で保有していなくてもすぐ探してレンタルするという柔軟性のあるスタンスを感じますね。中でもやっぱり人と人との関係性は大きいです。昔から光東さんの担当は良いと感じていて、20年間のコミュニケーションの蓄積が今の信頼につながっていますね。

町田

時盛さんとの深いお付き合いは先輩方の「努力の賜物」ですから、それを自分が引き継いで「できることを全てやろう」という気持ちで常々やっています。「まず断らない」ということを大切に、「どうあればいいのか」を相談・提案していくように心がけています(笑)。

現場写真

久行

今回のプロジェクトの課題は「見た目」や「見栄え」ということでしたね。近年、品質について県からの要請が強くなっているので、表面の仕上げをどうするかということを考え、社内の施工検討会議でも「特に気をつけなくては」という話をしていましたし、実際に表面を綺麗に仕上げるための特殊なシートを使用した現場に行って見比べたりもしました。

町田

仕上げが重要だとわかったので、我々が過去にご支援させて頂いた実績も踏まえて提案を行うことにしました。

久行

また学校のプロジェクトなので、「音を立てない」、つまり「騒音対策」も重要でした。そこで「低騒音の機械」を手配して欲しいということを、光東さんにお願いしたわけです。また、足回りに鉄ではなくゴムパットを履いた機械だったり、敷地の狭さに対応した小旋回の機械だったりも手配してもらいましたね。

町田

我々の持っている資産(機械や情報)がどの現場で適応するか分からないので、「全て」に対応できるような体制づくりを意識しています(笑)。

全ては「お客様の声」から始まる。
「情報提供・情報収集」の場としての展示会。

加藤俊宏 対談の様子

久行

土木工事というのは「閃き」が大切で、川に堤防を作るにも上流から始めるか、下流から始めるかで大きく変わります。速さとコストを考えてどうするか、経験に基づくものもありますが、「技術の伝承」をしていく必要があります。

町田

そこに「新しい技術」や「自社の強み」を盛り込めるかが重要ですね。「情報提供・情報収集」の場として自社で大規模な建機展示会が設けられるというのは、光東の明確な強みだと思っています。

久行

光東さんの展示会には毎年必ず行くようにしています。もう10回以上は行っていますね。役に立つ情報が結構あります。過去の展示会を通じて、「タイヤの洗浄機」を設置するにあたり、設置・撤去が容易にできるよう、鋼製枠の試作品を作ってもらったこともありました。

町田

今回のプロジェクトでも、そこで展示された商品を久行次長が覚えていて「コンクリートを打つ前の清掃であれが使える」と提案してくださいましたね。

仮設トイレにエアコンをつけている

久行

「岩盤清掃」のためのバキュームを見つけて、清掃を効率化できるのではないかと考えました。過去には、岩国錦帯橋空港の近くの現場用に埃を立てないよう加水しながら掘削をする試作品を作ってもらったこともありましたね。水を手でまくという案もありましたが、それは危険だったので、涼しくするためのミストを機械に取り付けることで「人間が機械に近づかない散水」を実現できました。

町田

ただ、最近は展示会を開催する会社も少なくなりましたね。展示会を開催するには経費がかかりますし、景気の悪化とともに「展示会を開催すれば、その場で即購入」という時代ではなくなっています。当社は自社の敷地で行いますし、準備も社員が行います。また、お客様の「こういう商品が欲しい」という声を如何に聞けるかを重視しているという点も大きな違いです。その結果、お客様に何かを提案するだけでなく、我々にとっても勉強になる「情報収集」の場として機能していると思っています。

久行

それが光東さん独自の提案力につながるわけですね。

町田

違う現場ですが、高周波バイブレーターというコンクリートを締め固める機械の新商品を提案させていただき、先端に溝が彫ってあって振動の回転を変えることで、コンクリート内の気泡を抜いたり、締め固めを広範囲で行ったりできたということもありました。

“土木”の未来「ICT」のビッグトレンド。

サマースクールで小学生にポンプ車を運転してもらう様子

久行

国土交通省がi-Constructionという土木工事でのICT活用への動きを始めていますね。我々もそれに対応していかないといけないですが、初期費用が非常にかかるので頭を悩ませています。光東さんへの期待は大きいですよ。ドローンで測量・作成された3Dデータ(図面)を機械に積んだコンピューターにインプットすると、機械が自動的にデータ通りの形を作る。こういった流れに対応していく必要がありますから。

町田

前回の展示会で3D対応ショベルのデモンストレーションを行いましたが、今後そういった要望が多ければ導入をしていかないといけないと思っています。初期費用は企業様にとって大きな負担ですから、レンタル業者がどこまでフォローできるかが課題です。

久行

国から補助の動きもあったりしますよね。ただ、建設会社は受注できないと購入したものが無駄になってしまうのでリスクが大きい。タイミングが重要です。

町田

お客様の要望に応えるのが我々の商売ですからね。「購入します!」とこの場で即答はできないですけれど、情報収集して、社内で上申していくことはとても大切です。「お客様の声を基に商品を変えていく」という流れを作っていきたいですね。購入したものが一つの「営業ツール」となって、数年後に他の現場で活用されるケースもありますから。

久行

土木業界の展望を考える時の重要なテーマは「人手不足」ですよね。従来であれば「熟練のオペレーター」でなければならなかったことが、三日前に免許を取ったばかりの人でも担えるようになるかもしれない。これがICT活用による機械化の狙いです。災害などもあるので、土木業というのはなくてはならない分野ですよね。

町田

「公共性の高さ」に誇りを持てるといいなと思います。自分が作った道路があるから安全に通れる。こういった「少し先のこと」を考えながら働けるといいなと思います。

久行

土木というのはほとんど公共工事なので、「公共性の高さ」というのは私も意識しますね。また、土木の現場というのは「同じ条件」ということはありません。建築の場合は、何号棟というように全く同じものを建てるということもありますが、「土木はそうではない」というのが面白さだと思っています。

町田

リースという観点で言えば、年々新しい商品が増えているので、一つひとつ違う現場にどの商品が役に立つのか情報収集し続ける面白さがあります。我々の商売は「縁の下の力持ち」です。出来上がったものに名前は載らなくても「総合力」で最終的なものは出来上がるわけですから、出来上がったものへの誇りはありますし、「力添えできる」ということに喜びを感じます。

久行

これからもよろしくお願いします。

町田

はい(笑)。本日はありがとうございました。

久行

ありがとうございました。